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2006年12月

2006/12/26

47NEWSスタート

全国の地方紙が連携したポータルサイト、「47NEWS.」がオープンした。

関連記事: 地方紙など52社連携のニュースサイト公開--日本地図とマッシュアップ - CNET Japan.

僕は「稚内」というキーワードを、今もRSSリーダーに仕込んであるので、稚内での出来事がどのようにニュースに取り上げられるかを、今もウォッチし続け ている。事件事故と心温まる最北の話題ばかりが取り上げられる、稚内の取り扱われ方は「あいかわらず」だなあと苦笑することの方が多いのだけど。

たぶんそうやって、自分の故郷やゆかりの場所の情報に、興味を持ち続けている人は多いはずで、そういう受信者の目線で見れば、記事は各社のサイトに分散せずに地図情報に集約されていたほうがいい。その意味で、アイデアとして斬新ではないという声が多いけど、このサイトの地図が充実してくるのはいいことだと思う。

ただ、誰もがNHKのように、全国の小ネタすべてに関心があるわけではない。多くの場合、特定の場所について「定点観測」したい人が多いはずだ。その点では、Alps Lab Baseのように、地域ごとのRSSフィードがあると、さらに利用度が高まるように思う。

「ユーザーとの双方向性」の追求を目指すようだ。いいことだが、あまり急がずに、RSS、つまり受信者としての「双方向」から始めたらいいように思う。いきなり発信の双方向性を「フル規格」で保証するのは、新聞社の連携サイトには、難しそうだ。

2006/12/23

仙台にJ初の双子コーチが誕生 - サッカーニュース : nikkansports.com

キャプテン翼の立花兄弟のモデルだったのは知らなかった。

リンク: 仙台にJ初の双子コーチが誕生 - サッカーニュース : nikkansports.com.

手倉森兄弟は、僕が中学生の頃だったか、五戸高校サッカー部の選手で、高校サッカーで活躍した双子の兄弟だ。当時青森県は、まだ、高校野球もサッカーも、弱くてどうしようもなかった。そういう時期だったので、この双子の兄弟を中心にして、五戸高校が勝ちあがっていく様子は、かなりの注目を浴びていたように思う。

プロ選手としてはあまり注目されることはなかったが、指導者としては着実に実績を積み上げているようだ。

ミクシーの反応を見る限り、彼らの活躍を覚えている人は、あまりいないみたいだ。まあそりゃそうか。20年以上前だし、青森県民限定だし。

2006/12/20

Skype、一般電話への通話サービス「SkypeOut」が2007年1月から新料金体系に

Skypeから一般電話にかけるSkype Out、料金体系が変わるそうだ。Internet Watchでは、定額制の導入では?という憶測が書かれている。

リンク: Skype、一般電話への通話サービス「SkypeOut」が2007年1月から新料金体系に.

国内でも使えると便利なんだが、いかんせん、相手先には経由先の謎の番号だけが表示されるので、携帯ではちょっとつかいずらい。スカイプの番号だってことが明示されるようになればいいのだけど。

# 最近使ってないので、改善されていたらごめんなさい。

BCLTのシンポジウム

指宿先生のブログから。
Berkeley Center for Law and Technology等が、3月にUC Berkeleyで下記シンポジウムを開催するとのこと。

リンク: BCLT - Copyright, Digital Rights Management Technologies, and Consumer Protection.

3月初旬。行けないことはないぞ。久々に勉強に出かけようか。

「Skype Chat」を通じて感染を広げるワーム登場--ウェブセンスが警告 - CNET Japan

これもまた、「わかんないのでとりあえずクリック」する初心者を、ターゲットにしているのだろう。知らない人から送られたexeは開く人は少ないと思うのだが。Skypeのファイル送信機能で、ワームを送りつけるようだ。

リンク: 「Skype Chat」を通じて感染を広げるワーム登場--ウェブセンスが警告 - CNET Japan.

いきなりコンタクトに追加してくれと言ってきて、いきなりファイルを送りつけてくる。たぶんそんな感じだろう。MSNメッセンジャーにも、これと同種と思われる動きがある。

豪控訴裁判所、無許可MP3ファイルへのリンクを掲載したサイトに違法判決 - CNET Japan

豪州でも注目される判決が出た。

リンク: 豪控訴裁判所、無許可MP3ファイルへのリンクを掲載したサイトに違法判決 - CNET Japan.

すでに閉鎖されたこのMP3s4free.net、僕は見たことがなかったので、この記事で想像するしかないのだが、ユーザがMP3ファイルを自分のサーバに置いて、MP3s4free.netからその置き場所へのリンクを自ら張ることができる、あるいは、どこかで提供されているファイルにリンクを張ることができる、というものだろう。恐らくは後者の利用形態が多かったのではないかと思うが。で、そのような利用形態を明らかに意図して作成されたサイトの、運営者が、「リンクはユーザがはったものだし、リンク自体は別のサイトを指し示しているだけだ」と主張したが、認められなかった、ということになる。

 クイーンズラン ド州に住む
Cooper氏は、MP3s4free.netでは同氏の管理なしにユーザーが「自発的に」リンクを追加できたため、違法な複製行為を防げなかったと主張
した。Cooper氏は自身のサイトをGoogleの検索エンジンになぞらえ、どちらもユーザーに別のサイトを示すための仕組みだと主張した。しかし、1
人の裁判官は、Googleは音楽ファイルのダウンロードだけを意図したものではないという理由などから、この類比は「(主張の)役に立たない」と判断し
た。裁判官の意見ではまた、検索大手のGoogleでさえ望むものすべてに自由にリンクできるわけではない、と指摘している。

 さらに、著作権で保護されたファイルへのアクセス制限について、制限するようサイトを設計できたにもかかわらず、Cooper氏は制限しないことを「故意に選択」したことにより、著作権侵害での有罪判決を言い渡されることになったと、裁判官たちは説明している。

記事だけにもとづいてやたらに論評するのは差し控えるべきだと思うが。裁判所が重視しているのが、「Googleは音楽ファイルのダウンロードだけを意図したものではない」けれども、MP3s4free.netはもっぱらダウンロード先へのリンク提供を意図している、という点、つまり運営の意図・目的であるとすると。最近、ソーシャルブックマーク(あるいはブログも含めて)は、次第に音楽や映像に対するリンク機能の強化に努めている。おそらくこれはこうしたコンテンツへの需要の高まりにもとづいてのことであろう。それらはYoutubeのような、映像コンテンツ投稿に特化したものではなく、そうではない形であるからこそ気軽に、リンク機能を提供しているようにも見える。

豪州の上の判例に従うと、「もっぱら他人の著作物をダウンロードさせることを目的とするサイト」となりかねないサイトは、そこらじゅうにある。

少なくとも日本法では、ダウンロード行為そのものは合法であるが、アップロードする側の公衆送信権の侵害を、サイト運営者が「幇助」してしまう可能性は、先日小倉先生がITMediaで指摘されていたところである。

2006/12/19

早稲田のネパール人留学生

先週末、昨夏ネパールで出会った学生から、早稲田大学の某学部に合格したという知らせがあった。
早稲田大学の学部に在籍するネパール人留学生は、現在2人しかいないそうだ。
大学院生を合わせてもわずか5名。

特殊事情があるとはいえ、狭き門をくぐりぬけたことには違いない。同窓となることも含めて、非常にうれしい。

ネパールには日本留学の情報自体が少なく、進学先を手探りで探していた頃に、「早稲田のこの学部だったら、チャンスがあるんじゃない?」と僕が言ったことが、彼女の背中を押すことになったんだそうだ。情勢分析としてははずれてなかったということになるのだろうが、あとで「あんな学校行かなきゃよかった」と、逆に責められるようなことにならないよう願うばかりだ。

人ごみや都会を嫌う彼女は、恐らく入学当初早稲田の「群衆」に面食らうことになるだろう。青森から出てきて、しばらく自分のペースがつかめなかった、10数年前の自分を思い出す。いい居場所を見つけてほしい。

2006/12/15

J-CAST ニュース : 秋田経法大が「ノースアジア大学」に名称変更

秋田県内は別にして、県外の人は、こうしてJ-CASTがとりあげでもしなければ、誰も気がつかなかったような気がする。

リンク: J-CAST ニュース : 秋田経法大が「ノースアジア大学」に名称変更.

地域性を前面に出した学校名が、「足かせ」になっているケースは結構あると思うが、新しい名称をつけたところで、よっぽどがんばらないと「ブランド力」を得るところまでにはいたらず、中途半端な状態に陥りかねない。決断のタイミングは難しい。「サイバー×ソフトバンク×吉村作治」の、サイバー大学のような特殊事例を除けば、たいていの場合にはゼロからコツコツ努力して、評価と知名度を確立していくしかない。でもコツコツ努力して評価と知名度を確立した学校は、もう学校名を変更する必要がないので、校名を変更するのは、たいていの場合そういう実績を持たない学校なのだろう(秋田経済法科がそうだとはいわない)。

秋田経済法科の場合、こうしてJ-CASTが拾ってくれたので、とりあえず「人知れず名前が変わってた」という事態になる恐れは、多少緩和された。「『北アジア』なんて大きく出たけど、中身は秋田スタンダードのまま」といわれない体制を整えれば、「正直マーケティング」で大化けするチャンスをもらったということにはなる。

日本ネパール間でのIMの役割

僕が前任校に在職していた最後の時期に、前任校からネパールに派遣されたメンバーは、一人を除きすでに半年以上の期間を、カトマンズですごした。それぞれの持ち場で、努力してくれているようだ。

僕がまだ連絡役をつとめていたときは、MSNメッセンジャーやSkypeのテキストチャット機能をできるだけ使って、彼らと気軽に話をするようにつとめていた。実はマイク付WEBカメラも買って持たせたのだけど、ネパールの回線が遅くて使い物にならなかった。が、チャット機能を使ったこのやり方は、電話以上にある意味時間をとられるし、時差も結構あり、その辺がネックではある。

一方メールの場合、口語体よりはどうしても硬い言葉遣いになるし、そうすると文章力の拙さにより無用な誤解が生じることになりがちだ。特にネパールのメンバーは、現在又は過去に大学に在籍していたメンバーであるから、もともとの立場が教職員と対等ではなく、なかなかストレートなことをメールに書きにくい。かといって、まわりくどいけど強い主張を書くというような芸当はあまりないので、結局語調が弱すぎたり強すぎたりして、ニュアンスを伝えきれないということになりがちだ。

また、IMの場合には、(もちろん対面には及ばないけれども)切迫感等の空気がなんとなく伝わってくるのに対して、メールの場合にはそれがあまりない。メールだと「スルー」できてしまうのかもしれない。

ネパールは国際電話料金も高いし、インターネットも遅いので、スカイプでの通話も難しい。日本国内で使っていると、テキストチャットでは細かいニュアンスが伝わらないよなあと思いがちだけど、そういうネパールのような環境を前提にすると、現地の空気を汲み取って、クリティカルな場面で判断が遅れないようにするのに、IMは結構役立つんだなと最近感じている。

ソーシャルブックマークの情報操作

11月にはてぶで騒ぎ(学生に一斉にはてぶ登録させたら、意図せざる「情報操作」が起こってしまった事件)を起こしてから、ずっとこの問題について考えている。米国のdiggでも以下のような問題がおこっている。

リンク: ランキングをめぐるもう1つの戦い--急成長したdiggを狙う情報操作 - CNET Japan.

人間によるチェックで、情報操作を意図した「不穏な動き」はかなりの程度把握できるような気がする。11月のときも、中身のない学生のブログにどんどんブックマークがつきはじめてから、結構早い段階ではてなの人も異変に気づいて、私に連絡をしてくれた。そうはいっても、限界があるだろうとは思う。

この手の「スパム」の問題は、スパムメールとちがって、普通の人にはなかなか理解されない類のものではないかと思う。僕もまだ、自動生成された意味不明な文章の書かれたブログ、のからくりについて、100%理解できていない。

Winny裁判:暫定的に

昨日授業・会議ともたもたしているうちに、続々とWinny事件京都地裁判決関連の記事が出て、読みきれないうちに時間が経った。まああわてずゆっくり考えてみたい。とりあえずここまでのところ。

ここまで読んだところでは、佐々木俊尚さんの記事が一番明快に問題を解説していると感じた。

金子被告の意図が著作権侵害ではなかったのだとしたら、その行為がなぜ「著作権侵害の幇助」に問われなければならなかったのか? 意図はしていないが、結果的に侵害に利用されれば、それは「幇助」となってしまうのか?

弁護側の、検察側の描いたシナリオを崩すことはできた、という意見はたしかにそうだったんじゃないかという気がする。にもかかわらず、幇助する「故意」が、どのような論理で導き出されているのかは、気になるところだ。この辺は判決文で後日確認したい。

一方で高木浩光さんが判決前日に書いた問題提起、「 Winnyの問題で作者を罪に問おうとしたことが社会に残した禍根.」がかなり話題をよんでいる。かなり鋭い指摘。高木さんの文章は難しいという方には、「 Pybigi 高木氏の主張の読解問題.」の冒頭部のぶっちゃけ解説がよさそうだ。

意図せざる情報の流出・流通がもたらす恐ろしさは、この間どんどん鮮明になってきている。でも「恐ろしい」だけで、普通の人の理解は止まってきていて、現在の「Web2.0」とされる動きについても、高木さんの言うようなこうしたネガティブ面についても、イマイチ理解できてない人は意外に多いんじゃないかと感じる。こうした社会の中での「乖離」があるなかで、なんとなく法改正の動きが進む恐れはあるのかもしれない。

憲法とか教育基本法のような情緒的にも反応が出やすい領域と違って、この手の話題に反応できる人は限られるし、やみくもに「危険性」をあおって変な方向に改正論義を進めた場合に、「なんとなく賛成」世論を作り出しやすいような気もする。つまり、「ウィニーのようなソフトによる違法な情報の流通は、権利侵害コンテンツのダウンロードのところから規制しなければ、防ぐことができない。その被害は甚大だ。」なんていわれると、まあたいていの人はなんとなく「そうだなあ」と思ってしまうだろう。著作権保護期間の延長問題も、これだけ話題になっても、ほとんどの人はあんまり関心がない、というかよく意味がわからないんじゃないかと思う。

2006/12/12

Wordieは写真のないFlickr

辞書好きって結構いるんじゃないかと思う。

リンク: TechCrunch Japanese アーカイブ � Wordieは写真のないFlickr.

自分が気になる単語を登録すると、それに関する定義が載っている(または載っていそうな)サイトへのリンクが同時にリストされ、ウェブ上にある定義等を参照できる。もし載っていない場合には、wikipediaだったら自分で定義を書くこともできる。

 

何がフリッカーなのかはまだよくわからないが、要するにフリッカーで同じタグをつけた人の写真が見られるというのと同じように、同じ単語に興味を持った人のリストを見ることができるということを言いたいのだろう。

と同時に、この単語をリストしたほかの人がどんな単語をリストしたのかを見ることができる。そんなことやる暇人はいるのか?ということになるが、まあ子供が辞書で遊ぶ感覚であるが、恐らくそこそこ「かしこい子」じゃないと楽しめないかもしれない。

はてなWordLink.に近い?っていうコメントがはてなブックマークに書かれていた。こちらも覗いてみたが、こっちはみんなでやる「連想ゲーム」であり、誰もが「連想大会」に参加できるところがちょっと違うのかもしれない。「遊び」としてどっちが「高等」なのかよくわからないが、辞書好きの人には明らかに前者だろう。

入試ナシ、選抜はロト抽選で公平に! サイバー大学 吉村作治学長 - @IT

サイバー大学の続報。

結局サイバー大学については、「口コミ」でどんどん話題増幅中だ。どのみち最初は「キワモノ」と見られてもかまわないつもりだろうから、これはまずまずの滑り出しといえそうだ。ちなみに、@ITは現在ソフトバンクグループに属している。

リンク: 入試ナシ、選抜はロト抽選で公平に! サイバー大学 吉村作治学長 - @IT.

日本の大学では産業界で即戦力となる人材の教育をしていない、とは長年言われてきたことだ。この点でもソフトバンクが出資しているだけあって、サイバー大
学はプラクティカルだ。例えばIT総合学科で「コンテンツ制作」について現場の一線で活躍するビジネスマンによる講義があるほか、長期間のインターンシッ
プ制度や、ボランティア・留学プログラム、語学検定の個別指導といったメニューを充実させている。

この説明の「実践性」については、突破口日記: サイバー大学.が具体的な要求事項を羅列している。既存の「実践性」を標榜する大学でも、ここまでを「実装」しているところは少ないだろう。無名のWAKHOKが東京でそれなりに評価してもらえたのも、ここにニッチが存在したからだ。「一流のビジネスマン」から「コンテンツ制作」を学ぶというのは、少なくともIT産業が望むような地道な「実践」ではなく、デジハリ式の夢を語る世界に近い。つまり現実には「学生募集」という入り口がまず重要なのであって、目先の「派手さ」を捨ててまで、地道な「実践」を追求しないということになるだろう。もちろん地道さが評価されるべきだと思うが、それを社会が受容し、正当に評価する素地がなければ、結局は人の集まる派手なやり方を取るものが増えるしかないし、誰もそれを責められない。

こうした実践的教育に対しては、大学教育は教養教育や人格陶冶までカバーする全人教育であるべきだという批判がある。こうした批判に対する吉村学長
の言い分は、いささか歯切れが悪い。吉村氏は「ビジネスにも教養や理念は必要。サイバー大学の使命は教養ある社会人を育てる」と言うが、その一方で「ソフ
トバンクと吉村作治がやったからITと世界遺産という学部ができたんじゃないかと言う方がおられますが、違うんです、いや、そのとおりでもあるのです
が……」と口ごもる。考古学調査でいまやITは不可欠だと実例を挙げて説明してみても、ITと考古学という取り合わせのチグハグさは取り繕えない。
 

前段と後段は別の話で、誰も世界遺産学部が実践的だとは思ってないだろう。吉村氏の看板だけで、世界遺産をサイバー大で学ぶというちぐはぐな印象を払拭できるのか、みんなとりあえずはお手並み拝見といったところではなかろうか。前段の「教養教育や人格陶冶」、僕も「実践性」を看板とする大学から「教養教育や人格陶冶」を看板とする大学に移ってきたところなので、非常に考えさせられる。

ただ一つだけいえることは、サイバー大学で「人格陶冶」までカバーするのは大変だろうなあということ。
急激な「実践性」の要請の中で、「教養教育」の中身も見失われつつあるのは確かであり、現代的GPなどで、補助金というニンジンをぶらさげて「大学間競争」させてみたところで、まともな目標が設定されてきたとはあまり感じられない。ただもう一方の「人格陶冶」については、ずっと学生と粘り強く付き合い続けることが大事であり、教員が情熱を持って学生とともに大学に泊り込むようなことをするのが、実はもっともいいことなのかもしれないと思う。もちろん教員自身の「人格」に問題があるとちょっと厄介だけど、暗くなったら学生を大学から追い出すのではなく、常にキャンパスが学生を歓迎し、むしろそこに居させるような教育は、なかなかいいことなのかもしれないと思う。と、稚内に赴任した頃の自分を美化してみたりして。

で、サイバーに話を戻すと、実はネットでもできないことはなく、メンターや教員が「泊り込み」で学生とつきあうことができ、学生の側からゼミの「オフ会」(?)をやろうといいたくなるような関係になれればいいわけだ。その意味では、メンターを置くとか、ちゃんと質問に答えるとかいうのは、入り口に過ぎず(むしろこれだとカスサポ的な大変さのほうがばかりが想起される)、どういうバーチャルキャンパスを創造できるかが、成功の鍵を握っているのかもしれない。

Second Lifeは、僕のLet's Noteでは重たすぎるので、一度入ってみたきりになっているが、ああいう感じでキャンパスを作ったみたらどうなんだろう、とふと思った。

入学者はロトではなくスペックで決めます。

2006/12/11

インタビュー:池田信夫氏(3)通信と放送の未来:阿部重夫編集長ブログ:FACTA online

池田信夫氏インタビューの続き。

リンク: インタビュー:池田信夫氏(3)通信と放送の未来:阿部重夫編集長ブログ:FACTA online.

池田 ニュースやスポーツのように一度に何百万人が見るものや、災害情報などリアルタイム性が必要とされるものは、1対多の通信としてずっと残るでしょう。

一方、放送局側が録画して作ったものを視聴者がリアルタイムで見る必要はないわけです。例えば、NHKの番組の約90%は録画です。長期的に見れ
ば、番組も本や雑誌と同じように、欲しいときに取りに行くオンデマンドが当たり前になる。そうなれば通信と放送を区別することに意味がなくなります。

これは全くその通り。それ以上のことを「放送」というぜいたく品でやる必要はない、といえば、ない。バラエティをぜいたく品でやらなくてもいいだろうといったら、「いやそうはいっても、ぼうっとバラエティ番組でも見たいってときもあるじゃない?」という声が出そうだ。が、それもHDで録画したものを見ればいいし、それならブロードバンドで安上がりに流してもいいのだろう。

ただ制作費をどこからひねり出すか。結局テレビCMというのも、「テレビCMは効果がある」という幻想に成り立っていたのだすれば、その幻想がコンテンツを作り出す原資だったわけだ。徐々にそれが消えていったとき。。。まあバラエティの代わりにFoodies TVを見ることになっても、僕はあまり困らないけど。。タレント以外に困る人はいるかなあ。

速報性はないけどもう少し公共性の高い番組「NHK特集」とか『わが愛しのキャンディーズ』みたいな番組は、どうなるのか。恐らく一斉放送で、ブログでわっと噂になる(キャンディーズはかなり話題になっていた)というような現象は、だんだんなくなって、どちらかというと、WOWOWのジェーミーオリバーのように、じわじわといくケースが増えるということか。いずれにせよ、「紅白」を筆頭とする「はい、国民の皆さん、テレビの前に集まって」という番組の流し方は、なくなってもあまり困らなさそうだし、実際になくなってしまっている。

いまのテレビ画質の映像をオンデマンドで見るには、DSL(電話線を使った高速デジタルデータ通信)では難しいし、何百万人が一斉にオンデマンドで
接続しても耐えられるサーバはありません。パイプの部分は光ファイバーになれば何とかなりますが、サーバがボトルネックになってしまう。

また、事業者側から見ても、IPを使って快適な映像配信サービスを行うには、利用者数に比例した設備増強が必要でコストの負担が重い。事業者曰く、
テキスト主体のサービスとはコスト構造が異なるのだそうです。USENの「GyaO」がインフラコストに苦しんでいることがその証左でしょう。

仮に今後もムーアの法則どおりに半導体技術が進歩しても、日本全国の視聴者がオンデマンドで映像を見られるようになるまでは、5年から10年は掛かるかもしれません。

この視点は、僕の中で欠けている部分なのだが「テキスト主体のサービスとはコスト構造が異なる」というあたりが、きちんと世の中に出てきてもらえると、理解しやすい。大学で学生たちと話していても、Bittorrentについてはあまり学生たちは知らない。が、恐らくこのボトルネックの解消に、BittorrentもLooc(というかGrid?)も少なからず関係しているのだろう。

はてなブックマークとVox

「棲み分け」についてちゃんと考えたわけではないが、「備忘録」としてのココログはあんまり優秀とはいえないので、はてなブックマークも使ってみることにした。今後は、ほんの一言しか書けることがない場合には、「はてぶ送り」で済ませてしまう可能性もあるし、逆に「はてぶ送り」にしておいて、後でココログに書き直す可能性もある。

週末紀伊国屋で買って来た、「口コミ2.0」を読み始めた。なかなか面白い。消費者の行動モデルとして、「最後にレビューを書く」という行為が想定されている。が、それは「みんなのために書く」というだけではなく、たいていポイント還元などの「お得感」にもとづいているそうだ。僕の場合、逆に「お得感」を全面に出されると引いてしまう。楽天トラベルで泊まったホテルについてなんかあげるから感想を書いてくれといわれると、かえって引いてしまい、互助の精神からすると書いたほうがいいとは思いつつも、一度も協力したことがない。

Taggyのエントリ(いまだに仕組みがよくわからない)でも書いたが、ソーシャルブックマーク「活動」の動機づけは、これとは異なる、非常に狭いニッチに存在しているような気がする。自分のためでみんなのため、という溝の上に立っているような感じだ。

Voxで以前取ったアカウントは、英語への切り替えが簡単だったので、Flickrに英語で書いた写真の説明文をもとにした、簡易な英語版のブログにしてみた。あまり難しいことを書くつもりはなく、写真を使った、ほぼ自分のためだけの、英語練習帳だ。Voxは見た目の派手さの割には、機能的には制限されているようだ。というよりもSix Apartとしては今までのものとは異なるBlogを目指すのかもしれないが、今のところ使い勝手はあんまりよくない。

2006/12/10

ギニア:「政府職員」ら強制収容 外交ビザで不法就労 -事件:MSN毎日インタラクティブ

リンク: ギニア:「政府職員」ら強制収容 外交ビザで不法就労 -事件:MSN毎日インタラクティブ.

 関係者によると、3人はギニア政府職員や大使館関係者の親族ら。いずれも外交官らに発給される外交ビザや公用ビザで入国したにもかかわらず、民間の工場 で不法就労するなど公務に就いていなかった。このため入管当局は、不法残留や資格外活動の疑いがあるとして摘発に踏み切った。

イラン人家族の退去強制のニュースでは、ミクシーでのユーザの反応は、「不法残留をやっといて、いろいろ事情があるから在留許可をくれというのは、あまりにむしがよすぎる」
というものが圧倒的多数だった。今回も、「外交ビザや公用ビザできておいて、働いてたのか。金が目当てなのか。けしからん。」と、たぶんそうなるだろう。

そうでもして日本に来たいと思っている人たちがいるのはたしかだし、そう思わせるだけの豊かさ(あるいはそのような幻想)が、日本にはあるということなのだが。

それに対して、日本政府は「よっぽど役に立つ奴しか入れてやらない」とか「お金持ってる人しか日本で勉強させてやらない」といった厳しい基準を設け、国内にいる日本人はそれを知らない(し、他人事なので関心がない)ので、「日本が決めたルールにのっとってくればいいのに」と思っている。でも日本人が彼らに要求している「ルール」は、日本人が旅行に行くときのように、「とりあえずパスポートはちゃんと持っていこう」なんていう生易しいものではないのだ。

日本人と違って、みんな日本に入国したら、そこで圧倒的に異なる貨幣価値のもとで暮らし始めて、もう帰りたくなくなっちゃうので、「そんなことを思わないような金持ち」だけが入国できるということなのかもしれない(特に留学生はそういう基準で計られている)。

おそらく多くの日本人が無意識に立脚しているのは、外国人がいっぱい入ってきたら、怪しいことをやりはじめて治安は乱れるし、優秀だったら優秀だったで日本人の仕事を奪うし、という危機感なのだと思う。でも「研修」なんていう変な制度は、実態は明らかに「就労」なのに、「彼らは研修中なので安い賃金しか払わなくていい」という建前と、「彼らはいずれ技能を身につけて帰る人たちなので、就労しているわけではないですよ」という建前と、「みなさんこの額でも日本に来たいでしょ?」という本音が複雑に絡み合って、人知れず全国津々浦々で定着していっている。で、多くの日本人は、これが何なのかわからず(興味もなく)、ときどき事件が起こったときだけ、「へえ、研修している人たちが居るんだねえ」といっている。

リンク: 東日本の縫製工場、イスラム教徒研修生に「礼拝禁止」 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

おそらくこのニュースに接した多くの日本人は、雇用側に憤慨するのだろう。でもあくまで他人事としてだ。「役に立って共生できて、他人に迷惑をかけない外国人」を受け入れるというのは、入管の基本的な発想であり、広く日本人が望んでいることかもしれない。しかしこれを実現するためには、「疑わしい国」から来た人々の権利は、あまり考慮されない。認められたビザの範囲でしか行動できないというのは、法律上は当然の制度であるが、しかし厳格に適用すれば、人格否定につながりかねない。でもそんなもんだ、あんたら外国人だ。日本人の多くはそう考えているし、入管はそういう世論に支えられている。だから、休憩時間の礼拝禁止はひどいといわれるが、そこまでやるようなセンスの人が、「研修」という名の「雇用」をしていることを、誰も気にも留めなかったのである。

「美しい国」っていうのは行き詰るような監視社会である、という声をちらほら聞く。それに対する論評はまだ差し控えるが、もし「美しい国」になるのだすれば、「自分だけ美しい国」ということになるんじゃないかという気がする。それぐらい日本人の外国人問題への無関心は著しく、相変わらず少子化対策とこの問題をきちんとリンクさせて考える人は少ない。「俺英語できないからなあ」なんて言い訳をしている場合ではないと思う。

2006/12/08

インタビュー:池田信夫氏(1)「先祖返り」するNHK:阿部重夫編集長ブログ:FACTA online

FACTAでの池田信夫氏へのインタビュー連載が始まった。

リンク: インタビュー:池田信夫氏(1)「先祖返り」するNHK:阿部重夫編集長ブログ:FACTA online.

「国際放送に対する政府の命令は、菅総務相の点数稼ぎにはなっても、実質的な意味はほとんどない」というのは、僕も前に書いたところだが、そこから先はもっと過激だ。NHK在職時の経験として、総務省(当時郵政省だろう)から、普段から番組内容について電話はかかってきていて、適当にやり過ごしているというのは局内では常識だとか。圧力なんて前からかかってるわいと。

第二回になると、放送という「業界」が、いかにこのカテゴリーに配分される電波を死守しようとしているか、そしてそれが電波利用の効率としてはものすごく悪いんだという話になっている。

先週の学会で、結局最後に「ジャーナリズム」として残るのは、プロの文章力とかプロの取材力とか、それに対するリスペクト、つまり、中身の部分しかなくて、それに対して社会はコストを負担するかという問題になるんだなと感じた。その流れでいくと、形式としての「電波」を守ることによって、実質としての「報道の自由」や「表現の自由」を守ろうという発想は、既得権者の思惑にもっともらしい衣をかぶせただけなんじゃないかという、少なくともそういう疑いを持ってみたほうがいいということであろう。

「ブログよりもハードルが低い」--TAGGYがベータ版を公開 - CNET Japan

ココログのメンテナンスで、しばらくブログをお休みしていた。
ココログのバージョンアップはあまりうまくいかなかったようで、結局元に戻したんだそうだ。ということは、またやるってことだ。。。

リンク: 「ブログよりもハードルが低い」--TAGGYがベータ版を公開 - CNET Japan.

まだ使い方が分かってないが、一応登録してみた。
ソーシャルブックマークって、誰が何のために人様のためにブックマーク活動なんかすんの?と、説明するとたいがいそういう顔をされる。はてなブックマークなんかでもそうだけど、タグ付けしながらちょろっとコメントする、っていうのは、要するにブログのミニ版なのだ。本格的にブログで言いたいことがあるわけじゃない(あるいはまとめている時間がない)という人でも、一言だけの主張が可能だと、そういうことなのかもしれない。

それをつなげていったら、ある種のコミュニティになる。というのが、このTaggyの発想だと思うが、はてながやってることとの違いが、まだよくわからない。

2006/12/04

『わが愛しのキャンディーズ』

RSSリーダーの「キーワード」に入れてみたところ、案の定、そこそこ話題になってるようだ。
『わが愛しのキャンディーズ』という番組、帰宅してテレビをつけたら番宣をやっていたので、ついつい見てしまった。
NHKはもちろんのこと、テレビ局は、ニュースと並んで、こういう「加工」を中心とした仕事に力を入れていくべきだろう。Youtubeに断片的に映像が載ることはあるかもしれないが、当時を知らない世代にとって、このように「まとめ」てもらうのは、「プロの仕事」として尊敬できるというものだ。

ところで、今流れている解散コンサートは昭和53年だから、、、1978年。それから、28年の年月が流れている。途中に出てきたキャンディーズファンの全国組織、「全キャン連」の皆さんも、全国各地のコンサートにバイト代をつぎ込んで「追っかけ」に行っていた人も、もう50がらみになっているわけだ。伊藤蘭も田中好子は、その後もテレビで見ているので、まあそれほど違和感は感じない(それもまた不思議ではある)。一方で、仕事関係で会った偉い人が、「実は私昔全キャン連で。。」とカミングアウトしたら、どうにもリアクションが取れなさそうだ。

まあでも僕らの世代も、すでに下の世代にそのように思われているのかもしれない。

ときどきラジオで70年代のフォークソングが聞こえてくるときにも同じ事を感じるのだが、キャンディーズの歌も、よくよく聴いてみると含蓄がある歌詞のものがある。子供の頃に意味も分からずに聞いて、そのまま断片的な「うろ覚え」になっていたものが、あらためて聞いてみると「なるほど、そういう意味だったか」と、理解できるようになる、ということだろう。

通信関連イベント「ITU TELECOM WORLD 2006」が香港で開幕

ITU Telecom Worldがジュネーブの外で開催されるのは初めてなんだそうだ。去年から行けたらいいなとは思っていたのだけど、結局一週ずれて別用で香港に行き、着いてからこのイベントに気がついたという次第。

しょうがないので、Internet Watchでフォローアップ。

リンク: 通信関連イベント「ITU TELECOM WORLD 2006」が香港で開幕.

無線LAN共有サービスの「FON」が日本上陸--ルータの無償配布も - CNET Japan

以前にも言及したFONがいよいよ日本でもサービスインだ。

リンク: 無線LAN共有サービスの「FON」が日本上陸--ルータの無償配布も - CNET Japan.

うちの無線LANを開放してもたぶん使う人はいないから、Linusに入ったら結局他人のAPを使うだけになるんだなあと思ったんだが。

都内だけでスタートのようだ。

ガ島通信 - 「ミドルメディア」と「メディアインフレ」

土曜日は筑波大学で行われた情報ネットワーク法学会に行ってきた。いつもながら、自分の不勉強を恥じ、地道な努力を続けようと思わせる、知的刺激にあふれる会合である。諸先輩に暖かい声をかけていただけるのも、励みになる。

会場でのメモ書きはあるんだが、ブログに再現できるかどうか。。。いろいろな方がもう書かれているので、もういいかなあ。。。さて。

リンク: ガ島通信 - 「ミドルメディア」と「メディアインフレ」.

午後のブログセッションのパネラーであった、藤代さんのブログ。今回のパネラーは、学会の中では非常に若手、僕よりちょっと下ぐらいの世代のブロガーの皆さんが中心(あと佐々木俊尚さん)。
佐々木さんはいかにも新聞記者出身という感じの人で、ディテールをうまくカットして(そこがネットでよく批判されているような気もする)、すごく説得力ある面白い話に仕上げる人であった。
ブロガーの皆さんの発言にも、個人的に共感できる部分が多く、僕の頭の中でもやもやとしているものをうまく整理してもらって感じがする。上のリンクにある図も、たびたび登場した。

多くの聴衆の関心が、「ブログの記事は、本当に既存のジャーナリズムの代わりになりうるのか?」という点に向けられていたが、パネラーの答えは、言い方の差こそあれ、その点を議論するのは不毛では?という意見であったように思う。

情報の送り手が、新聞・テレビ等の少数者に限られていた時代と異なり、発信者になるための制約が消滅しているのは確かだ。それは恐らくマスメディアの経営手法の見直しを迫るものにはなるのだろうが、社会的にそれらが抹殺されるということにはならないだろう。やはり、誰かがプロとして取材活動をし、プロとして記事を書くことについて、社会は存在を求めるはずだからだ。もちろんその混乱の中にあって、今のような取材の仕方とか、今のような記者クラブのあり方とか、いろいろなものが見直される可能性は高いとは思うが。


2006/12/01

ウタゴエ、Seasarのイベントを動画で配信 - CNET Japan

リンク: ウタゴエ、Seasarのイベントを動画で配信 - CNET Japan.

Seasarのひがさんとは、この夏ネパールにご一緒させていただいた。ウタゴエのシュドウさんとは、なぜか新潟に引っ越してくる前に宴会でご一緒することになった。いずれも、僕のような門外漢に親しく声をかけてくださるありがたい方々である。ひがさんのSeasarのプレゼンをネパールできいたが、非常に面白かった。でも僕の人生には当面直接絡まなさそうだなとも思った。シュドウさんのところで、どんなサービスをやってるのか、そのときはよくきかなかったが、会社を始められたんだな、がんばってほしいな、とは思っていた。

というわけで、お二人がらみの記事が突然でてきた。これは何かのきっかけだろう。ということで、シュドウさんのところのサービスは使ってみることができそうなので、登録してみることにした。一緒に実験してくれる人、募集。

Looc

苦節6年「BSデジタル」 機は熟し攻勢へ - CNET Japan

新潟に来てから我が家にも導入された。

リンク: 苦節6年「BSデジタル」 機は熟し攻勢へ - CNET Japan.

今のところまだ、わざわざこのために買い換えようというほどの番組はそろっていない。地方在住者の場合には、ワールドビジネスサテライトなど、テレビ東京のいくつかの番組が見られるというのがメリットといえばメリット。

それと気になるのは、反転攻勢にでるBSデジタルと地方局との関係。補助金を使ってまで地上デジタルをやらなくたって、デジタル化するだけならBSデジタルでよかったわけで、結局放送の多様性を維持すると称して県域ごとの地方局を維持したことの意義がこれから問われることになる。

地方から地方からといいながら、実はみんな東京発の情報にどっぷりつかっており、比較的隔絶された地域では、ただ身の回りの情報がないというだけの状態、あまり隔絶されてない地域では、みんな都会に引き寄せられていってしまう状態に陥っており、地方局の存在感は正直言ってあんまり感じない(その点北海道はよくがんばっていると思うが、あれは札幌が隔絶された王国だという点に起因するのだろう。)。ネットでの情報が東京に偏在しているのも、人の数だけでなく、こうした現状と何か関係があるような気がしてならない。

明日は、本務校で「地方からの情報発信」について話すことにしているのだが、このままではあんまり明るい話はできそうもない。

「著作権法改正案で何が変わる?」文化庁吉田氏が著作権の課題を語る

リンク: 「著作権法改正案で何が変わる?」文化庁吉田氏が著作権の課題を語る.

 吉田氏によれば、著作権法改正案は大きく分けて、1)IPマルチキャスト放送による放送の同時再送信、2)権利制限に関する規定の見直し・追加、3)権利保護の実効性の強化――という3つの内容を見直すものであるという。

とりあえず、あんまり文句の出なさそうなところを一括処理、といった印象。1)については、「同時再送信」についてのみ手当して、今後地デジが間に合いそうもない過疎地での展開をフォローするつもりだろう。ただ、有線放送については、「放送を同時再送信する場合に関しては、報酬請求権を実演家とレコード製作者に付与する」ということになった。個人的意見としては、フレッツのテレビサービスのインタフェイスをなんとかしてもらわないと、ただでさえチャンネル切り替えが遅いわけで、使い物にならないと思う。我が家では東京で使われていたKDDIと比較して、極端に出番が減っている。

無線LANでの「同一構内送信」は、公衆送信権を侵害せずに行うことができるよう、2条の定義規定を変更する。「同一構内」というのは、一つの建物ということのようだが、「一つ」ってなんなのかなあと、やたらと「つながっている」寒冷地の小さな大学を渡り歩いている僕には思える。この疑問はいまだに解消されない。

「サイバー大学」が正式に認可、入学願書受付は12月11日から

かねてアナウンスされていた、ソフトバンクの「サイバー大学」が正式に認可された。

リンク: 「サイバー大学」が正式に認可、入学願書受付は12月11日から.

基本的には今までの「通信制」の枠組をそのまま適用した形であり、構造改革特区としての認定がなければならなかった部分は、「株式会社」立であることをのぞけば、ほとんどなかったように思われる。「校地」の部分が、デジハリのように賃貸になっていてもいいだろうが、なんとなく福岡に自社ビルを建てているようだ。

で、仕掛け自体はすでにあったe-learningのためのものを使っただけなので、新しい部分は何もないはずなのだが、たしかにこのようにネットで完結する形のものは初めてのような気がするし、なにより思い切って「サイバー大学」と言い切ったことが斬新なのだろう。

でも、結局は、広告よりプレスリリース、ということであり、このニュースもIT Mediaが先んじて報じており、メディア自体を持っているソフトバンクがやっているというのは強みといえば強みだ。

ブログ界の反応を見てみると、やはり見られるのは「これじゃあキャンパスライフがない」というもの。その気持ちはよくわかる。でも人付き合いが苦手な人も居るし、すべての大学生が甘酸っぱい「キャンパスライフ」を送っているわけではない。むしろそこで幻想するものは、案外大学の外側で経験する人も多いように思う。ただ、WAKHOKの東京サテライトでも、社会人が、日ごろは別の組織に属して働いている同級生たちと、協力して勉強することに意義を見出している。この部分を「サイバー」が補いきれるかどうか、そこが成否を分けるポイントの一つになりそうだ。

情報セキュリティの人材育成に関する報告書案、政府の専門委員会が公開

リンク: 情報セキュリティの人材育成に関する報告書案、政府の専門委員会が公開.

学部での「情報教育担当者」としての立場から、一応目を通そうと思ったわけだが。このレポートを見る限り、高校「情報」と大学教養課程との有機的連携をうたうばかりで、学部専門教育としてどのような目標設定を行うかはもちろんのこと、「有機的連携」の実態についても何か語られているわけではない(報告書案54ページ以下)。未履修問題はたしかに問題だけれども、具体的な目標設定がないまま、重要性だけを語っても、結局高校では「情報」がお荷物扱いになり、大学の基礎教養科目の担当の前には、あきれかえるほど基礎的なスキルを欠いた学生たちが列をなすことになることに変わりはないように思う。具体的目標として今日、「ワード」「エクセル」の「資格」が大学でも現実的な目標として話題に上ってしまうというのは、情報セキュリティのような領域に関連する基本的な資格がないから、あるいは社会がそれを評価しないから(つまりそれは情報セキュリティがあまり重要視されていないという意味かもしれない)なのかもしれない。

大学での「情報セキュリティ」」専門教育の「主な」現状については、75ページ以下にある。wakhokは「主な」取組みからは漏れていることを、それとなく関係者向けにささやいておこう。wakhokの学生はこれと似たようなことをやってると思うんだけど。広告よりもプレスリリース、だなあ。

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